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序 *
蘇芳香 *
秘色 *
浅葱 *
千草 *
黒鳶 *
白緑 *
青碧 *
紅樺
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藤堂一族。
多岐に亘る分野で其の名を轟かすこの一族には、ふたつの顔がある。
―日本、否 世界各国に散らばる分家の総本山。
もとは陰陽寮出自の名門であったが、現代では祭事進行など細々とした業務を司るだけの一族。
その裏の顔こそが、藤堂を藤堂たらしめるものであった。
決して表に出ることは無く、しかし確実に其の名は囁かれる。
だが、世界の闇部に巣食い富と権力を得てきた彼等はあまりにも肥え過ぎた。
腐敗しきった面(おもて)が音も立てずに崩れ堕ちようとしている。
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1999年、初夏の京都。
一族は混乱の渦中へと誘われる。
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